TVは死んでしまった

c8bf7cac.jpg僕がインターネットを始めた時。 「ぴーひょろろろろ、ぴー、ががぴーがらがらぴー…」

そう、まだ144、288モデムが叫びをあげていた頃だった。
僕は「インターネットはスゴイ!テレビはもうなくなる!」と語り系友人たちを相手に居酒屋でほざいていたモノだ。

ネットスケープナビゲーターのアイコンがアニメーションし、ウィンドウの下のバーに出る「〜.com」にアクセス中という文字を見ていると、「いま、世界に私はアクセスしている!」と妙に高揚した記憶がある。
もっとも当時はこのアクセス中の画面を見ている方が、コンテンツを見ている時間より長かったのだが…。

インターネットの台頭によって、どうしてテレビが死んでしまうのか自分で言っておいてイマイチ確証が得られなかったが、最近になってようやくピッタリときた(おそ)。「テレビCM崩壊」を読んでぴったり来た。

つまりビジネスモデルの崩壊なのだ。


テレビ局が今のテレビ局であるためには、CMが不可欠だ。
そしてこの本はその理由はインターネットの普及はもちろん、消費者が広告(とくにプッシュ型の代表格であるCM)というものに対して興味を抱かなくなってしまったという事実を、大きな証拠として突きつける。

そう、なんと「だれもCMを見ていない!」でわないか。

この手のハナシはここ数年何度となく行われたが、やっぱりテレビ(局)はスゲーっで、終わっていた(かに思えた)。LDも、楽天も、結局、決定打にはならなかった。それどころかやっぱりITは怪しい、といったイメージを増幅させてしまった。

ちょっと古いがベネトンの名を世界にとどろかせたAD(& Photographer)、オリビエーロトスカーニの著書からの引用。
「子供たちのママは20歳。妊娠線など跡形もなく、余分な脂肪のかけらもない。少しも泥汚れなんかついていない丸まるした子供たちの、すごくいい香りのす
るお尻に、歌を歌いながらおむつをあてている!(中略)さらに、彼女は魔法の粉で、とんでもなく汚れた下着の山をきちんとたたんだ新品の衣類の山へと変え
てしまう。奇跡だ!生理の経血は真っ青になり、もう彼女のパンティを汚さない。それはガラス窓から見えるスカイブルー、決してもれない赤ちゃんのおしっこ
のようなコバルトブルーなのだ。」(「広告は私たちに微笑みかける死体」オリビエーロトスカーニ著)

この本が出たのが、1997年だよ! そう、広告は死んでいる。
かなり、昔から…。

だとしたらもう、腐敗臭でたまらないハズだ。
もしかして鼻が曲がってしまってもう、そのニオイにすら気づかないのか?
いや、気づいている。すくなくとも、みなさんは気づいている。

広告は腐っているかもしれないが、死んではいない。
「手法=クリエイティブ」が死んでいるのだ。

悲しきかなそれは、私を含むクリエイター達の責任でもあるのだ。

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About Ryosuke Yamaguchi

いつも次を考えているmaltimanこと山口良介です。maltimanというHNでネットには昔からいます。ホントノ株式会社の代表をはじめ、野良IT、みどりの鳥、みどりーむネクスト、などいろいろやっています。

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