新書といえど、第一刷が1年前なので、すでにネタをふるく感じるところがネットの恐ろしいところである。
そのとおり!と思う反面、その通りではない面もある。
詳しくは読んでくださればいいとして、ネットは無料で時間をつぶせるというところがテレビにそっくりだという著者の指摘にはすこしギュっときた。
いままでネットはテレビの敵、ネットにテレビは食われるだけとしてきた世の論調を真っ向から否定し、ネットとテレビは一刻も早くタッグを組むべきだとしている。
広告で成り立ち、好きな時間に見れてやめるのも自由。
そう、ネットとテレビは非常に親和性があったのだ。
ネットで盛り上がっている話題は、テレビがとりあげないくだらないこととテレビやマスからの引用ばかりだそうだ。
確かにYahooのヘッドラインを見ているとテレビや、芸能人などの話題が多く、直接でなくともテレビが元ネタといった記事が多いという。
ぼくはネットの下らない話が好きである。僕自身が下らないことに対し情熱を燃やす趣向が高いというのもあるが、みなさんの考えているネットは無限の可能性を秘めた魅力的な宝島なんかではなく、まさに混沌として、日々下らない情報がひたすら増幅されていくデジタル変態重ねヶ淵(スペルちがうな)なのだ。
そして一方ではネットが世界を大きく変えた例も多数存在する。
かつてのテレビがそうしてきたかのように…。いまのテレビのパワーが衰えたのもまた事実だ。
真のエンターテインメントはテレビとネットが完全融合体になったときに産まれるのかもしれない。
それまではネットの下らない情報と付き合うのがいいかも。
検索とはキーワードとその信頼性であると発見したGoogleしかり、
便所の落書きをディスカッションの場に変えた2chしかり、
「つぶやき」を「情報発信」に変えた twitter しかり、
今日もまたどこかで、それこそウタカタのように、
うかんでは消え….。