クリエイターの働き方改革〜なぜクリエイターの労働強度は強いのか?〜

余った苗

労働強度とは?

一般的に労働強度とは、肉体労働に適用されるかの印象があるが、労働そのもののシンドさを現すものであるかに思えます。なのでクリエイターにもあえてこの言葉を使って見ました。

クリエイターに限らず創造的な仕事量の増加

クリエイターというものに対して世の幻想が実際の仕事と激しく乖離しているのを肌身で感じています。
特に問題なのが、近年様々なニュースで取り上げられる「労働時間の長さ」です。

本来、クリエイティブな仕事とは、頭や感覚といったものを駆使して、繊細かつ流麗な仕事をすることだ、という幻想があるでしょう。
私はどちらかというとクリエイティブとは元来、粘土をこねたり、ペンキをぬったりするようなイメージです。それをパソコンでやっているので、肉体労働に感じないだけで、実際にはすごく肉体にも精神にも負荷がかかる仕事だと思っています。

そして、現代はほとんどの創造的作業のマスターとなるものはデジタルデータで作ることがほとんどです。クリエイターに限らずパソコンに向かう時間は増えるばかりです。パソコンに向かっているが故に長時間労働になっているのではないかと思うほどです(誰かPCの業務への登場による長時間労働との相関性を調べてる人いませんかね?)。

クリエイターの労働時間が長くなってしまう理由」

私のお客様との話しの中で、「工場で朝から晩まで立ちっぱなしで8時間働いている人と、我々の行っている作業を比べると密度が全然違う。我々は机にずっと向かっているものの、ネットを見たり、おしゃべりをしたり、メールを打ったりしながら、ゆるく作業をしている。集中して、午前に3時間、午後に4時間クリエイティブに没頭すれば、残業はなくなるだろう。」と言っておられました。

どうして労働時間が長くなってしまうのでしょう?

それは単純明快で、まさに「クリエイティブな仕事」だから…です。求められる機能、ビジュアル、コピー、プランを思い描けなければ、どんどん時間が経ってしまいます。また、思い描けたとしても、「ボツ」や「NG」や「ダメ出し」、もしくは「修正」「変更」といった言葉でその作業はほとんど無駄になってしまうのです。

ゆえに、何回もやり直す時間がそのまま労働強度となってクリエイターやエンジニアに跳ね返ってくるのです。

ビジネスとして考えると何回もやり直すのは非効率なので、それを防ぐ方法を見つけるのが本筋でしょう。

しかし、これを防ぐ方法は、クリエイティブという職種が誕生してから現代まで、全く考えられてきませんでした。いや、それどころか、「修正」「変更」こそが、クリエイティブであると思われてきてしまったのではないかと思ってしまいます。

強いて言うのならばNG率を下げるために、膨大な書類を作り出す作業を見いだしたことくらいでしょうか?
これらはあまりクリエイティブな作業ではないですよね?
出来上がっていないものに対してあーでもない、こうでもないという時間はもったいないものです。

OKをもらうために事前資料を大量に作るのであれば、創造物に対して改良を加えることに時間を割いた方がいいに決まっています。
創造物をより良くする時間はもっともクリエイティブであるべきです。
それと、現在横行している「修正」と「変更」は明らかに違います。

プロトタイプは無駄か?

クリエイティブのNG率を下げるために、クリエイティブでな膨大な書類作成に時間を費やすといった仕事が現代のクリエイターの頭の抱えどころとなっています。
「ちょっと作って見てくれる?」といった作業に時間を割いて、それがイマイチだったり、ボツだったりすることは確かに残念です。

以前は、「このボツがあったからこそ、この完成物にたどり着けたんだ。」と思い聞かせていたことがありました。
それは、後付けだったりもしますし、慰めだったりします。仕事である以上ボツ作業がないに越したことはありません。

誰もが完成品を思い描くことは出来ません。
しかし、もう少しプロに任せてもいいのではないかと感じることはままあります。
そして、プロはその必要性を依頼主に説得する努力を怠ってはいけません。

理論武装も重要ですが、これだけデザインやクリエイティブが世の中に溢れている現代。
もう少し、シンプルに考えることで、労働時間が短縮できるのはないかと思います。

できる限り盛らない

クリエイティブに対して、「盛る」という考えは少々古いです。
まだ、そんなに凝ったクリエイティブを作るのが難しかった時代。テクノロジー黎明期のデザインは凝ることが美徳でした。

しかし、テクノロジーが作ったデザインを見ることが当たり前になった今は、盛ること自体が恥ずかしいという方向性にシフトしました。
これは、フラットデザインがトレンドになったことでうなづけるでしょう。デザインの原点に帰った気もします。

もう、モリモリのデザインはお腹いっぱいになったのです。
なので、盛ることに時間を費やし、長時間労働するのはナンセンスです。
もしくは、盛るための資料を作ることもナンセンスです。

デザインサンプルが死ぬほど世の中にあるので、プロトタイピングはそれで極力済ませ、本来の「創造物を研ぎ澄ます」という作業に専念した方が良いでしょう。

盛らないことによって、労働時間を短縮できるはずです。

シンプルに創造し、凝ったことはテクノロジーに任せましょうよ。

About Ryosuke Yamaguchi

いつも次を考えているmaltimanこと山口良介です。maltimanというHNでネットには昔からいます。ホントノ株式会社の代表をはじめ、野良IT、みどりの鳥、みどりーむネクスト、などいろいろやっています。

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